イヴ・サンローラン(2)
イヴは崇拝するジジに、こんな言葉をささげている。
マドモアゼル・ジャンメールは輝いています。彼女が舞台に立つだけで、あらゆるものが生気を帯び、
燃え上がり、輝きます。これが“ミュージックホール”の女王たちがもつ力なのです。彼女たちの姿が
現れるだけで、劇場は炎のような真っ赤な光にあふれ、幻想や夢が交錯します。
燃え上がり、輝きます。これが“ミュージックホール”の女王たちがもつ力なのです。彼女たちの姿が
現れるだけで、劇場は炎のような真っ赤な光にあふれ、幻想や夢が交錯します。
イヴはジジ・ジャンメールのために舞台装置・衣裳の仕事を精力的にしている。
その驚異の天才振りを“女王”ジジ・ジャンメールはこう証言している。
サンローランは、最初のレヴューのために600着の衣裳を作り、2回目には400着作りました。
彼は生地やディテールを全部点検し、バレエダンサーの仮縫いにまで立ち合ったのです。
彼は毎朝、必ず劇場に出ていました。
彼は生地やディテールを全部点検し、バレエダンサーの仮縫いにまで立ち合ったのです。
彼は毎朝、必ず劇場に出ていました。
わくわく亭は日頃考えているのですが、絵でも作曲でも詩でも文学でも、名作といえるものを一つ作る
のは「才能」であるが、湧くがごとくに作品ができるものを「天才」と呼ぶのだと。
作品の量だけではない。作るスピードも「天才」を測る尺度である。
イヴ・サンローランは真に「天才」だった。