江戸の愛宕山から

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 江戸は芝の愛宕山の山頂から、江戸市街を撮影した、まことに珍しい写真です。

 手前に見えるのは武家屋敷でしょうが、かなたまで、ぎっしりと屋根がたて込んでおり、しかも瓦屋根です。

 瓦屋根は板葺きや藁葺き屋根と比べものにならないくらい、建築費がかかるものでしたが、江戸幕府は防火効果の高い瓦屋根を奨励したものです。
 
 なにしろ火事が多かったからです。

 オランダ人たちも、青い波がうつような見渡す限りの瓦屋根を見て、世界でもっとも富裕な都会だと驚嘆したということです。

 江戸の市街が、いかに人口が密集した繁華な巨大都市だったかがわかろうというものです。

 江戸末期の日本の総人口は2500~3000万人ていど。そして、江戸の人口は100万人というのが定説です。
 当時100万人規模の都市というと、パリ、ロンドンに肩を並べる世界的な大都市でした。
 
 この写真は、その大都市ぶりを物語っています。