最後の将軍慶喜さん
「無常は迅速なり」と説いたのは道元禅師でした。光陰は矢のごとし。
1986年、いまから21年の過去になります。
朝日新聞社の主催で写真展「甦る幕末」が開催されました。
オランダのライデン大学に保存されていた幕末日本の、膨大な枚数の写真から、800枚を厳選して
写真展を開き、写真集を印刷出版したものでした。
わくわく亭は、すっとんで写真展に行き、写真集を手に入れてきました。写真集を買うことが目的でし
た。写真展の内容については忘れても、写真集は手元に残るじゃないですか。
そうです。案の定、21年経つと、見てきたはずの写真展の記憶は、きれいさっぱり消えていますが、
一冊の写真集がここにあります。
1857年に長崎のオランダ商館にやってきた商館員の手で撮影された、とても興味深い、いまから
140~150前の日本の風景、風俗、人物の写真が800枚です。
どうです、興味シンシンでしょう。
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その写真集から、わくわく亭が好きなものを選んで、「お江戸写真館」にUPしてみます。
写真No.1はご存知、最後の将軍、徳川慶喜さんです。
オランダ商館長の将軍拝謁に随行して撮影したものでしょう。
慶喜さんは、悩める将軍だっただけに、知性的なまなざしをした、
歌舞伎役者にしてもよさそうな男前です。